畑で行われるすべての作業は、
すべてエリオの一貫した栽培哲学の元に行われます。
話だけを聞くと、畑では特に仕事をする必要がない
そんな感覚を覚えます。
彼がジョーク交じりに話すのは、
「ブドウ畑を管理する最良の方法は、
ポケットに手を突っ込んだままにすることだ」。
ブドウ畑における最小限の介入、
樹1本ごとの状態やバランスを観察し続ける、
必要な時に最低限の対処をするという意味合い。
それは不耕起だけでなく、剪定や除葉、
誘引、すべてにおいて言える事。
収穫についても一貫した哲学を持ち、
完熟を待つのはもちろんですが、
単純に果実だけの完熟を求めるのではなく、
葉1枚1枚から栄養素が果実に結集し成熟。
果実だけでない果梗までの完熟。
それこそが、エリオのたどり着いた独自の境地なのです。
醸造は父の代より変わらない、
大型のセメントタンクでの醗酵。
除梗も完璧に行うわけではなく、
除梗機を工夫し、完熟した果梗をある程度残し、
熟成した梗由来のタンニンや芳香成分を抽出。
マセレーション(果皮浸漬)についてもより繊細で、
長期間の抽出を行えるよう工夫しています。
よりソフトで繊細な抽出と想像がつきますが、
それだけではない力強さや重厚さも必要としている、
必要な要素のみを削ぎ取るような、
他のどの造り手からも聞いたことがない、
非常に特徴的な手法を行っています。
そして、エリオ サンドリを語る上で
決して外せないのが、やはり「熟成」についてでしょう。
「時間を費やしてじっくりと、、」
彼の言葉はまさにそのまま。
ヴィンテージによって違いはあるものの、
大樽で約4~5年という長い時間をかけて熟成を行う。
醗酵から大樽での熟成において、
エリオはワインが酸化することを全く恐れていない。
むしろ、より空気と触れ合う事で
芳香成分が複雑化する、
つまり恩恵の方が大きいと考えています。
SO2の添加についても、
ボトル詰めの前にごく少量加えるのみ、
醸造過程では一切使用しません。
そしてさらに驚かされるのは、
大樽に移した時点でワインへの一切の介入を行わない。
ヴィンテージによって異なりますが、
4~5年という歳月でただの一度も
オリ引きを行わないと言い切ります。
「より長く、繊細で、バランスの取れたブドウ、
無理のない安定した醗酵、熟成を終えたワインであれば、
オリはより複雑さや芳香成分の恩恵を与えるだけで、
ネガティヴさを感じることはない」そう話すエリオ。
そして、極めつけともいえるビン内での熟成。
ボトル詰めの後12ヶ月の熟成期間を置くことで、
ボトル詰めでのショック、
酸欠による還元的な状況を脱し、
安定してからリリースを行うという、
こだわり抜いたバローロ。
エリオ・サンドリのワインから感じる、
より深遠で複雑。
彼の言葉通り、土壌、下草を感じ、
より多くの要素をイメージさせる香り。
骨組みと力強さを感じつつも、
噛みしめるごとに膨らむ多様な味わいと奥行き。
余韻に至るまでに、いったいどれほどの
情報量が含まれているのか、
驚かされる味わいを持ったバローロ。
そしてもちろん、モンフォルテの力強さを持つだけに、
これだけの時間を費やしても、
まだ完成を遂げているワケはなく、
さらなる熟成の期待や可能性を持っていることも事実。
リリースを迎えてからも、
さらなる時間を費やすに値するバローロであり、
畑からカンティーナまで一貫した、
奥行きや繊細さ、複雑さをもった至高のバローロ。
今回、ようやく取扱いの機会をもらえたことに、
個人的に非常に嬉しく思っております!
エリオ・サンドリが、
偉大なるバローロの造り手の一人として、
これから皆さんに認知していただける事を、
愉しみにしております。
エヴィーノさんの資料より
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