世代交代や外部からの新規参
入が広がるジュラに、また1つ新世
代 の ド メ ー ヌ が 誕 生 し ま し た 。
1992年生まれの David Buliard
ダヴィッド・ビュリアールと Lison
Monnot リゾン・モノのカップルによ
って設立されたドメーヌです。10 年
前からピュピランのドメーヌで働いて
いる二人は、ずっとジュラに小さな
畑を持ちたいという夢を持ち続けて
きました。しかし、フランスでも大人
気のブドウ栽培地ということもあっ
て、その夢はなかなか叶いませんで
した。ところが 2021 年、引退する
ある老人が 0.23 ヘクタールの小さ
な畑を売りに出したのです。二人は
慈悲深い老所有者が、自分達の
夢に賛同してくれることを願って、その畑の取得を申請しましたが、その願いが見事に叶った
のです。畑は民家に隣接しているため農薬も使われておらず、とても素晴らしい状態でした。
このようにして、ダヴィッドとリゾンの二人は小さいながらも素晴らしいジュラのブドウ畑の所有
者となり、2021 年から自分達のワイン造りを始めたのです。
ドメーヌは、アルボワから西に 10 キロ程離れた Neuvilley ヌヴィレイの村に本拠を置い
ています。醸造所を兼ねた自宅には、大きな庭があり、二人は様々な野菜や植物を育て、
鶏を飼って、自給自足の生活を送っています。弊社がドメーヌを訪問した時も、自宅のトイ
レは、おがくずを撒くだけのコンポストトイレでした。そのような二人の生活スタイルから、会社
名を『Les Champs Libres レ・シャン・リーブル』(フランス語で「自由な畑・野原」という
意味)と名付けました。
ドメーヌのブドウ畑は、自宅から 2 キロ程南に離れた Brainan ブレイナンのコミューンにあ
ります。小高い丘が飛び地で点在しているこのエリアには、民家の中や横に畑があることが
少なくありません。ドメーヌが所有する「la Capitaine ラ・キャピテーヌ」と呼ばれる区画
(写真上)も民家に囲まれた標高 260 メートルの急勾配の場所にあります。当然、農
機具などは入れることができず、畑作業は全て手作業で行っています。
二人は今もピュピランのドメーヌで働いているため、畑作業は平日の仕事の合間や土日
を利用して行っています。栽培はビオロジックで、樹齢 100~80 年のサヴァニャン、シャル
ドネ、トゥルソー、プルサール、ピノ・ノワール、ガメイ、そして僅かにハイブリッド品種が、全て
混植されています。このため、収穫は、各品種の熟度の平均を見極めた上で、一日に同
時に終えます。全ての品種を同時に収穫すると、異なる成熟度のブドウが収穫されるため、
フレッシュさと熟度のバランスに優れたワインにとなるという利点もあります。同じジュラの新世
代の造り手達と数多く交流しているダヴィッドとリゾンは、醸造添加物を一切加えないナチ
ュラルワイン造りを志向しています。発酵は野生酵母で行い、樽は用いずに、亜硫酸も無
添加でワイン造りをしています。
ドメーヌは、2025 年に道を挟んで、ラ・キャピテーヌの区画の隣にあるシャルドネとピノ・ノ
ワールが混植された 0.06 ヘクタールの区画(写真右上)と、隣村の Montholier モン
トリエのコミューンにある 0.23 ヘクタールの区画(写真右下)を購入しました。このため現
在総栽培面積は 0.44 ヘクタールに広がりました。しかし、それでも 0.5 ヘクタール以下の
小さなドメーヌであることには変わりありません。また二人とも今もピュピランのドメーヌで働き
続けています。1992 年生まれのダヴィッドは、学業(哲学専攻)を修めた後、アーティザ
ナル(職人的)な仕事がしたいと考え、ピュピランのドメーヌで働き始めたそうです。今後
は 0.54 ヘクタールの区画を買い足して植樹し、1 ヘクタールのドメーヌになるのが夢だと語
っていました。
弊社は 2025 年 6 月にドメーヌを訪問しました。ドメーヌのワインは地元ジュラとパリのワ
インショップでの販売が中心で、まだ輸出もされていませんでしたが、ダヴィッドとリゾンは日本
へのアロケーションを快く了承してくれました。まだデビュー3 年目の造り手ですが、純粋で温
かい二人の性格が伝わってくるような、気取りのないピュアで、心地良い味わいの新世代の
ジュラワインです。毎年キュヴェの名前とエチケットのデザインが変わるもところも魅力的です。
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